南アフリカで天才女性弁護士が造った歴史の新しいブティックワイナリー。
平均樹齢12年とまだ若いので、今後さらに楽しみです。
限定生産7500本のみ ■タイプ 赤 (Red Wine) ■ボディー 重 ■産地 南アフリカ パール(South Africa) ■ぶどう品種 シラーズ (Syrah) ■生産者 ドメイン・ブラハム ■熟成・醸造 フレンチオーク樽熟成16ヶ月(新樽比率20%) ■アルコール度数 14.5% 2017年ヴィンテージコメント (2019年6月22日試飲) 黒糖、ブルーベリーのジャムなどを思わせる果実香、ヴァニラ香、カラメル香、燻し香、木質香、シナモン・ナツメグなどを思わせる果実香、鉱物を感じるミネラルなどが香ります。
口の中に凝縮感ある果実味がスパイスの風味と心地よい樽熟成から由来する風味を伴って豊かに広がります。
アルコールを強めに感じボリュームがあり、比較的豊かな酸とミネラルを感じ、骨太で力強く、飲み応えありますが、タンニンはあくまでもシルキーで荒々しいところはありません。
余韻は長く濃縮した果実の旨味が後味長く残ります。
凝縮感ある果実味が、スパイスの風味と心地よい樽熟成の風味を伴い豊かに広がり、ボリュームがあり、力強く飲み応えがありますが、あくまでもシルキーでバランス良くまとまった素晴らしいヴィンテージです。
麦ちゃん評価 4.15点 ※麦ちゃん評価とは? 2010年ヴィンテージコメント (2014年5月11日試飲) ブラックベリーのジャム、カシスなどを思わせる果実香、ミルキーな風味、カラメル香、黒糖、チョコレート、胡椒・ナツメグなどスパイス香などを感じます。
口の中に程よい濃縮感のある果実の旨みが広がります。
アルコールをやや強めに感じ、膨らみがある味わいで、程よい酸を備え、メリハリがあり、ぼやけたイメージはありません。
タンニンはやや強く、やや収縮感はあるものの柔らかくシルキーで尖ったところはありません。
旨みの要素は、徐々に膨らむイメージですのでじっくり時間をかけて味わいたい1本です。
余韻はやや長く、果実の旨みと共に、アミノ酸を思わせる旨み、樽熟成から由来する風味、タンニンから由来する収縮感などが現れます。
程よく濃縮した果実の旨みが徐々に膨らむミディアムからフルボディーの味わいで、様々な旨みの要素が時間をかけて現れる印象のヴィンテージです。
麦ちゃん評価 4.0点 ※麦ちゃん評価とは? 2008年ヴィンテージコメント ブラックベリーや干しプラムを思わせる濃い果実の香り、ミルキーな要素、ヴァニラ香、カカオ、ナッツ、チョコレート樽熟成から由来する木質香、胡椒・ナツメグなどスパイス香、大地のイメージ、埃っぽい要素、鉱物を感じるミネラル感など複雑に豊かに香ります。
口の中に凝縮感ある濃い果実味が広がります。
酸は比較的強く、骨格のはっきりした骨太のワインです。
タンニンは強めで、収縮するものを感じますが、尖った印象ではありません。
力強くパワフルで飲み応えありますが、芯が通った味わいで繊細な印象さえ感じます。
余韻は長く、後味にも比較的強めな酸を伴った果実の旨みとやや収縮するタンニンが残ります。
今飲んでも充分楽しめますが、今後の熟成も大いに期待出来るGoodヴィンテージ です。
麦ちゃん評価 4.1〜4.25点 ※麦ちゃん評価とは? 南アフリカのワインの凄さの要因 穏やかな地中海性気候の下、ブドウ栽培に最適な気候に恵まれた南アフリカ・ケープタウン周辺では、350年も前から伝統的に高品質なワインを造り続けてきました。
歴史的には、カリフォルニアやオーストラリアなどの国々より100年以上も早いのです。
しかし高品質なワインが造られるようになったのは1990年代前半にアパルトヘイトが終わってからとなります。
アパルトヘイトが終わり、国際市場の中で自由に貿易ができるようになった南アフリカワインは、約600のワイナリーが存在し、数多くの高品質なワインを生産しています。
最近では国際的なワイン大会で数多くの賞を受賞し、世界中のワイン専門家達にも絶賛されている最も注目されている国の一つです。
また、ブドウ畑の景色の美しさは世界一と言われ、訪れる人を魅了しています。
南アフリカ・ケープタウン周辺では、あまり農薬を使用しなくても良いほど、ブドウ栽培に最適な気候に恵まれています。
それは、豊かな太陽の恵みと、強い風が様々な病気や害虫を寄せつけないからです。
収穫時期( 2月〜3月)には、ほとんど全く雨が降りません。
一般的には、防カビ剤を必要な時に散布する程度で、防虫剤や除草剤などを使用しないワイナリーが多いのです。
具体的には、例えば、防虫剤を使用せずに、畑にアヒルやホロホロ鳥を放し飼いにしていたり、化学肥料の代わりに鶏糞や有機肥料を使用しています。
また、除草剤の代わりにブドウ畑に麦を植えて雑草が生えないようにしているなど、環境に配慮した栽培を行っています。
そして収穫は丁寧に手摘みされています。
また、政府による厳しい環境基準(IPW:環境に優しいワイン生産プログラムのガイドライン)が設けられており(世界でも最も厳しい基準の国の一つで、欧米やオーストラリアなどの国々が見学に訪れています)、減農薬・酸化防止剤微量使用、リサイクルの徹底など、環境的にも人体的にも健康的なワイン造りが行なわれています。
酸化防止剤の使用量の許可基準については、ドイツ( 300mg/L以下)やフランス(350〜 400mg/L以下)などのヨーロッパの国々に比べても使用制限量が一番低く設定されています (南アフリカでは250mg/L以下)。
保存料(ソルビン酸)なども使用されていません。
収穫量も大抵のワイナリーは平均5〜8トン/ヘクタール前後で生産量を抑えながら、むしろより良質なブドウを栽培することに努めています。
このように南アフリカでは、生産者ができる限りの自然な方法で丁寧にブドウを栽培しています。
ブラハム シラーズ ドメイン・ブラハム 天才女性弁護士の情熱と魂!女性に夢と希望を与える現在ステンボッシュ市長を務めるヒーシーさんのワイナリー 凝縮感ある果実味が、スパイスの風味と心地よい樽熟成の風味を伴い豊かに広がります。
ボリュームがあり、力強く飲み応えがありますがあくまでもシルキーでバランス良くまとまった素晴らしいヴィンテージです。
麦ちゃん評価:4.15点 ドメイン・ブラハム・ワイナリー BRAHAMS WINERY ドメイン・ブラハム・ワイナリーは、南アフリカ・ケープタウン郊外のパール地区にあります。
ここから2001年に、「南アフリカワイン業界の21世紀の新しい光」と賞賛されたワインが 誕生したのです。
ワインを造っているのは、ヒーシー・ラテガン女史。
ヒーシーとは「リトル・スピリッツ(小さな魂)」を意味します。
彼女は白人ですが、家庭は大変貧しく、欲しい物も手に入らない状況の中で、11歳からアルバイトで家計を支え、大学まで全て奨学金で学び、優秀な女性弁護士として活躍していました 。
しかし彼女はそれだけでは留まりませんでした。
自然が大好きな彼女は、いつか自分でワインを造りたいという想いを持っていました。
そして1989年、彼女は遂にケープタウンでの都会 生活を捨て、郊外のパールに土地を買い、家を建て、ブドウの苗木を植えたのです。
御主人のブラハムさんも、高等裁判所裁判官を退職し、ヒーシーさんのために上質なブドウの栽培に 取り組みました。
しかし、御主人以外の人の中には「弁護士をしていれば楽に生活していけるし、素人の女性がワインなんて造れないわ。
」と笑う人もいました。
しかし2001年10月、遂に「ブラハム・シラーズ1999」が誕生し、いきなりパール地区のシラーズ大会で満場一致の金賞、同国最大のワイン大会「ヴェリタス大会」で銀賞を獲得し、たち まち国内外のホテル・レストラン・ワインショップから注文が殺到し、マスコミに取り上げられました。
彼女の周囲の人達の態度もすっかり変ったのは言うまでもありません。
そして翌年2002年には、「ブラハム・シラーズ2000」が2年目にしてヴェリタス大会で金賞を受賞。
さらにカベルネソーヴィニョン、ピノタージュ、シュナンブランをリリースし、これら の品種も世界各地で高い評価を受けました。
2003年には「南アフリカ最優秀ワイン醸造家」に選ばれ、更に2005年に、初ヴィンテージの「シラーズ1999」が、南アフリカ最大のネダバー グオークションに選出されるという快挙を成し遂げました。
現在彼女は、パール地区のワイン組合の理事長にも就任しています。
彼女は、弁護士でもワイン造りでも、「女性最年少、南ア史上初の女性○○○」など、次々に歴史上の記録を塗り替 えてきました。
そして2011年5月には、ドラケンステイン市長選(パール・ウェリントン地区)に当選し、新市長に就任しました。
さらに2018年3月現在ワイン銘醸地の中心ステレンボッ シュ市の市長を務めています。
市長業が多忙のため実際のワイナリーの運営は息子さんにまかせていますが、全ては彼女の指示に従って行われます。
市長業もワイナリー運営も手を抜か ないまさにスパーウーマンと言えるヒーシー・ラテガン女史です。
今では彼女のワインは、世界の8ヶ国に輸出されていますが、どこでも手に入らない程の大人気の商品となっています。
彼女は自分のワインを通して、「たとえ貧しくても、女性でも、努力すれば夢は実現出来ます。
あきらめずに自分の夢に向かって努力してほしい」ということをいつも伝えています。
2018年 2月 南アフリカ訪問 醸造家兼オーナーのヒーシー・ラテガンさんと記念撮影(左) 南アフリカ専門ワイン商社の三宅氏、そしてヒーシーさんの息子さんと記念撮影(右) ステレンボッシュ市長となったドメイン・ブラハムの醸造家兼オーナー ヒーシー・ラテガンさん(左) ステレンボッシュ市長室でヒーシー・ラテガンさんと記念撮影(右) 2018年 2月 南アフリカ訪問 翌朝は5時半に起床し、収穫体験までさせて頂きました。
(左) 犬たちも出迎えてくれました。
(右) ドメイン・ブラハム 訪問記はこちら 2018.2.27